技術だけではダメだ

良い看護をしてくれる看護師とはどういうものでしょうか。
もちろん、看護に関する知識と技術の高さは言うまでもありません。
元々、看護師になるために磨いてきたものですし、それが高ければ高いほど良いに決まっています。
はやり、看護師の将来や看護師とは?と考えるとベテランの存在が頭から離れません。
そう思いませんか?

しかし、それだけでしょうか。看護の技術が高ければそれだけで良い看護を行える看護師なのでしょうか。
もちろんそれは違います。看護師に求められる良い看護、質の高い看護は、単に技術だけでは測ることはできないのです。
なぜかと言えば、看護師の仕事は対患者、対同僚、対医師、対スタッフと、多くの人と接しながらする仕事です。
みんなそれぞれにそれぞれの正義があり、それぞれが正しいのです。

片方の正しいことと他方の正しいことが必ずしも一致するわけでは無いのが世の常です。
医療現場で一緒に働く人は、同僚も含めそれぞれが同じゴール、
患者さんの快癒をめざして働いているわけですが、そのためのプロセスや考え方は患者さんも含めてそれぞれに違うものなのです。
さらに、同じ看護師同士であっても考えに隔たりがあることはままあることです。
こうした状況でも質の高い看護を患者さんに提供するためには、単なる看護知識や技術の押し付けでは不可能です。

そんな中でも、看護師は医療スタッフの良きパートナーであり、患者さんにとっては良い支えでなければなりません。
思いのほかしんどい仕事です。
良い看護を実践するためには、看護師としての倫理観や患者さんの権利、
他の医療スタッフが求める看護師の看護について深く知る必要があります。
そして、無いより大切なことは患者さんの快癒のために、すべてを投げ出して看護に努めるという姿勢です。
そのためには、日々の努力も必要です。

少しでも患者さんにとって良いと思えることは意欲的に吸収し、
時にはその患者さんとも対決しなければならない場面でもやさしく厳しく患者さんを諭す。
治療方針を熟知し、そのためにやれることを自身の全能を持って行う。
こうしたことは、看護師になりたてのころは案外できているものですが、
仕事になれてくるころにはおろそかになっていることが多いものです。
何事も初心を忘れずにというのは難しいことですが、常に熱意を持って接していれば、
患者さんは自然に看護師にしたがってくれるようになりますし、目的と根拠をきちんと説明すれば納得もしてくれます。

言わば、看護師のもっとも重要な資質はコミュニケーション能力と言えるかもしれません。
そして、それが良い看護の実現のためには不可欠であるとも言えるのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です